2010年代に入って夜行バスで遠くに行く文化が根付く中、朝出発するバスのスノーボードツアーにはない魅力がある夜発のバスツアーの人気が高まっています。しかし、日本には数えきれないほどのスキー場があり、どこに行ったらいいのか調べるのは大変なものです。
どこに行ったらいいかわからないかた向けに地域(出発地)別のおすすめの目的地を紹介します。
朝発ツアーと比べてのメリット
夜発スノーボードバスツアーには、朝出発のツアーにはない様々なメリットや強みがあります。まずなんといっても朝出発だとあまり遠いスキー場には行けませんが、夜発のツアーであればアッと驚くような遠い場所まで行く事が可能です。
また、朝出発だと準備の時間も考えると相当早い時間に起床しなければならないケースもありますが、夜便であれば早起きする必要がありません。平日が仕事で土日が休みの人であれば、金曜朝に荷物をもって家を出てコインロッカーの中に荷物を入れておけば、一旦帰宅することなくバスに乗る形もとれます。
新幹線より圧倒的に運賃が安い
バスで5時間以上かかるような場所に新幹線を利用して向かう場合、往復の交通費は相当な金額になってしまいます。
しかし、高速バスに乗車する場合の運賃はかなり安く、夜発のバスツアー料金はリフト券込みで1万円から1万5000円程度です(1万2000円前後が多い)。
そういった意味で、夜発バスツアーは遠いスキー場に行きたいけど予算がなくて行けない事に悩んでいた方々にとって有難い存在といえます。
東京発のおすすめ目的地「苗場スキー場」「舞子スノーリゾート」
東京から夜発のバスツアーでスノーボードをしに行く場合、号席地帯である新潟県南東部のスキー場がおすすめです。その中でも湯沢町南部の苗場スキー場は、新幹線の駅から相当離れた場所にあるため、スノーボーダー達の間でバスツアーの目的地として人気が高い事で知られます。
こちらのスキー場は湯沢町内にあるたくさんのスキー場の中でも最大級の規模を誇り、コース数が多いのが魅力です。なお「ROXY SNOW PARK」というエリアがあり、こちらにはスロープスタイルコース・バンクドスラロームコースなどが設けられています。
スキーを楽しんでから温泉にも浸かりたい場合におすすめであるのが、南魚沼篠南部に位置する「舞子スノーリゾート」です。関越自動車道・湯沢石内ICのすぐそばに位置するこちらのスキー場は、26本のコースが用意されていて最長滑走距離約6000mを誇るコースも存在します。
名古屋発のおすすめ目的地「白馬八方尾根スキー場」「白馬五竜スキー場」
名古屋発のバスツアーに参加すると関東同様に様々なスキー場に行く事が出来ますが、一番のおすすめは「白馬八方尾根スキー場」です。こちらはスキー場のメッカ・長野県内で最も広い面積を誇り、1998年2月の長野冬季五輪では様々なアルペン競技の会場となりました。
そんな由緒ある白馬八方尾根スキー場はコース数は13本と少なめです。しかし、長野五輪でハイスピードな滑降・スーパー大回転の会場となった事でもわかる通り、上級者・中級車コースが多いのが特徴となっています。一方、スノーボード客の誘致にも力を入れていてボーダーを明確なターゲットにしたゲレンデも用意されているスキー場です。
もう一つ、名古屋のスノーポーター達の間で夜発バスツアーの行き先として高い人気を誇るのが「白馬五竜スキー場」になります。白馬八方尾根スキー場の少し南に位置するこちらのスキー場は、隣接する「Hakuba47 ウインタースポーツパーク」のゲレンデとつながっています。
そして、途中からHakuba47エリアに入って下のほうまで滑り降り、シャトルバスで白馬五竜スキー場まで戻って来られるのが大きな特徴です。某プロスノーボーダーチームがプロデュースするスノーパークもあり、ハーフパイプなど様々なアトラクションが用意されています。
国内最大級の某スキー場情報サイトによる「ゲレンデ部門・パーク充実ランキング」では第1位に輝いており、日本だけでなく海外客からの人気も上昇中です。
大阪発のおすすめ目的地「野沢温泉スキー場」
大阪のスノーボーダー・スキーヤーの間で、夜発バスツアーの行き先として絶大な人気を誇るのが、長野県下高井郡野沢温泉村の「野沢温泉スキー場」です。日本有数の豪雪地帯に位置するこちらのスキー場は、標高はそんなに高くないものの11月下旬にオープンしてシーズン中はずっと100%天然雪で滑走できます。
広大な面積を誇り、全36コースで最長滑走距離はなんと10000m(10km)です。(関連 - スノボ学生 - オリオンツアー)
様々なタイプのコースがありますが、上ノ平ゲレンデ内の「上ノ平スノーパーク」にはハーフパイプをはじめとして様々なアトラクションがあります。このスキー場の広さ以外の特徴としてはゲレンデのすぐそばに広大な温泉街が広がっている事が挙げられます。
そして、温泉街には13の外湯(公共浴場)が存在し、朝から夜遅くまで誰でも入る事が可能ですが、スノーボードツアーとは現地に到着してからの行動は自由です。そのため、夜にバスに乗車して早朝に野沢温泉村に着いたら、まずは温泉に浸かって長時間のバス移動の疲れをとり、それからスノーボードを楽しむのも良いかもしれません。
さらに帰りのバスで寝たい場合は、少し早くスノーボード滑走を切り上げて外湯に浸かり、副交感神経優位になった状態でバスに乗るのもおすすめです。
福岡発のおすすめ目的地「恐羅漢スノーパーク」「女鹿平温泉めがひらスキー場」
中国地方には幾つかの人気スキー場が存在し、九州の北端に位置する福岡県からであれば、夜発のバスツアーで日帰りスノーボードを楽しみに行けます。その中で最もおすすめであるのは、広島県北西部の端に位置する山県郡安芸太田町の「恐羅漢スノーパーク」です。
こちらは、島根県と広島県の県境に頂上がある標高1346mの恐羅漢山の東側斜面に広がるスキー場で、天然雪で滑走出来る事を売りにしています。コース数は17本で最大斜度は38度となっており、上級者・中級車・初級者向けコースがバランスよく用意されているのが特徴です。
かやばたゲレンデ内にはプロボーダーの沖野正樹氏がプロデュースするスノーパークがあり、こちらのエリアが中国地方のボーダーの間で大人気となっています。温泉も楽しみたい場合は、恐羅漢スノーパークの約10km南に位置する女鹿平温泉めがひらスキー場もおすすめです。
こちらはコース数7本とそんなに規模の大きい場ではありませんが、土曜のオールナイト営業などが受けて若者の間で人気が高まっています。スキー場内にある温泉施設は水着で男女が一緒に入れるようになっており、カップルで行けば男湯・女湯に分かれることなく並んで温泉に浸かる事が可能です。